事業名・目的・現状と課題

事業名

地域に根ざしたものづくり企業および若手技術者の育成

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目的

若手技術者として、ものづくりに必要な技術および知識を専門的な教育を通じて習得し、また工学的知識のみならず技術的素養・問題解決能力を身につけることを目的とし、胆振支庁、後志支庁をはじめとした室蘭を中心とした北海道道央圏での広域的な地域企業を担う次世代の技術者を育成する。

特に、素形材産業を担うにあたり明確なビジョンを持たせ、「企業にとって何が必要な技術・技能なのか」という点を常に意識させることを目的とする。

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現状と課題

国際競争が激化する中、素形材分野においては、少子高齢化等に伴う人材確保・技能伝承の困難、生産性の低下等の問題に直面しており、我が国の素形材産業が競争力を維持・確保していくためには、ユーザーニーズの高度化や多様化に対応し、絶えず技術革新を続けていくことが不可欠となっている。

特に、中小企業が持つ技術は、先端分野に必要とされる素形材(鋳造、鍛造、メッキ、金型加工)などのものづくり基盤技術を支えており、我が国の強みである。これを支えているのは、熟練工などものづくり人材であり、この長年蓄積された技術・技能を後継者である若手技術者に受け継ぐことが必要となっている。産業界からは、団塊の世代の大量退職および若者の中小企業離れにより、失われる可能性のある知識、ノウハウ等の現場技術を維持・確保することが求められている。

北海道は全国と比較して製造業などの二次産業の比率が低く、特に加工組立関連の企業が少ない。製造業のうち基礎素材となる鉄鋼などは、新日本製鐵・日本製鋼所などの大企業が存在しているため、全国平均を上回っている。その新日本製鐵・日本製鋼所を有している室蘭市は鉄の街・ものづくりの街として北海道を代表する工業都市であり、大企業を支える中小企業が多く存在している。特に、鉄鋼業(素形材分野)に係る企業が多い。基幹産業ともいうべき新日本製鐵や日本製鋼所等での大規模な合理化などにより、年々人口の減少が続き、それと共に中小企業で働く若い世代の減少、中小企業離れが進んでいる。北海道内にある中小ものづくり企業は年々疲弊しているのが現状である。

現在、室蘭市は「ものづくりのマチ」として蓄積された高度な産業技術・人材、設備、大学・企業等の研究開発機関や港湾を始めとした物流機能を活用した、環境産業拠点都市を目指し産学官民一体となった取り組みを進めている。また、室蘭市がある胆振支庁以外にも、後志支庁管内のニセコ町をはじめとする6町2村において周辺地域産業活性化事業として「ものづくり企業」の誘致、ものづくりに関する人材育成などを進めていく計画もある。

そこで、室蘭を中心として胆振支庁、後志支庁をはじめとした北海道道央地域での広域的なものづくり技術および企業の発展に資することを目的とし、今後の中小企業を支える若手技術者の育成を実現するために、産業界では「幅広い基礎科目ならびに応用科目の講義による知識の獲得、技術系高度専門職業人としての倫理観の涵養、生産現場における実地訓練」等、極めて多くの教育が必要であると感じている。

一方、素形材産業に対する社会的認知度の低迷による学生離れや専門分野の学科減少、伝統的研究スタイルからの脱却が図れないことに起因した研究・教育人材の不足といった点が業界や教育界の問題点として指摘されており、こうした課題解決に向けて産学を通じた人材育成・確保に期待が寄せられているものである。

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