研究内容

研究概要

当研究室では、電子が関わる新しい機能性物質の研究を行っています。
特に重点的に研究を行っているのは「スクッテルダイト化合物」を中心とした熱電変換材料、超伝導材料などの研究開発です。また、極低温、高圧、強磁場という多重極限状態における物性測定を行い、固体中の電子の挙動を調べる実験研究を進めています。

スクッテルダイト(skutterudite)とは?

スクッテルダイト構造を持つ化合物は一般形を MX3 と書ける二元系の物質と、 一般形を RT4X12 と書ける三元系の物質が知られている(充填スクッテルダイト構造と呼ばれている)。ここで、X はリン、ヒ素、アンチモン、M はコバルト、ロジウム、イリジウム等、T  は鉄、ルテニウム、オスミウム、 R は ランタン、セリウムなどの希土類元素とウランなどのアクチナイド元素である。 ”スクッテルダイト”という名前は、CoAs3 など、この構造を持った鉱物が発見されたノルウェーの地名に由来している。

充填スクッテルダイト構造(stereo view)1

希土類原子(La, Ce 等)は赤色、遷移金属原子(Fe, Ru 等)は青色、プニコゲン原子(P, As 等)は水色で示している。図から赤い原子を取り去るとスクッテルダイト構造になる。

充填スクッテルダイト構造(stereo view)2

単位胞の取り方を変えてある。遷移金属原子(青色)の 8 つの副格子のうち、6つにはプニコゲン原子(水色) 4つからなるリングが入り、残りの 2 つに希土類原子(赤色)が入る。この希土類原子は副格子の大きな空間の中で弱く結合し、ガタガタと大きく熱振動する。この効果により格子による熱伝導が低下すると考えられている。

スクッテルダイト化合物の応用

充填スクッテルダイト構造を持つ化合物は高効率のとしての応用が期待されている物質である。 究極の熱電材料は結晶のように電気を伝えるが、熱はガラスのようにしか伝えない物質である。充填スクッテルダイト型化合物は、その特殊な結晶構造から優れた熱電材料としての多くの条件を満足する物質として注目され、現在、精力的に研究されている。

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